2008/07/29 20:36

泣いているときに蜂に刺されたことはないので、どんなものかはわからないが、苦しい時はささやかな事が痛いものだ。

夕方、収穫に畑を回っていたら、なんとぼくの畑の真ん中で散歩の犬に糞をさせている奴がいる!
車を止めてやめるよう声をかけたが、「草掛けといたから!」と言って帰ってしまった…。その周囲の出荷最盛期のインゲンは出荷停止…(被害額3000~6000円くらいか?)。見てしまった以上、人様の食卓には上げられません。

次の畑で収穫をして、さらに次の畑に行こうとしたら、隣の畑の人から「もう終わり?」とからかわれる。
草だらけの畑ですが、それなりにやっています。あなたのじゃがいも畑から来た大量のニジュウヤホシテントウに悩まされていますがね。バンカープランツがよく効いています。

ひのき農園の畑はどこも草が多いので(三代目Dの「雑草は敵じゃない理論」と二代目一徹の無農薬主義のため)、周辺の農家さんの中には「お前の草畑のおかげでうちの畑に虫や草が増えちまった! どうしてくれる!」と怒る方もいらっしゃいます。中には実力行使をチラつかせる方もいらっしゃいました。
しかし、それらは状況証拠であるため証明が難しく、不可抗力もあるため致し方ない事のように思います。

自然農的な農法と慣行農法は非常に相性が悪く、隣接しているとお互いが迷惑します。
自然農家は隣りからの農薬ドリフト(飛散)に脅え、慣行農家は隣りからの害虫や雑草や病気に脅え。

かつて資本主義と共産主義が水と油のように争ったように、この農法の違いは思想の根っこが違うため共存できません。

片方は自然と共生し利用して作物を作る道、片方は自然を支配し管理して利用する道。

どちらが良いかは微妙です。かつて伝染病で人口の数割が失われたような時代のヨーロッパで果たして「自然と共存して生きよう」なんて言えただろうか? 家族を失った少年は、必ずや自然の脅威を克服してやろうと思ったはずです。

農家にとって「農薬を使うな」というのは医者に「漢方薬だけで病気を治せ」と言っているのによく似ているように感じます。

飢饉の中、害虫の大発生で作物が荒らされる…。人類は何千年もそんな絶望を味わってきたんです。
自給率39%の国民が、飽食に飽きて「健康によくない」などと農薬を敵視する。そんな傲慢な人間になりたくはありません。

ひのき農園は家族総出で雑草と格闘している日々ですが、お金持ちの美容と健康の為に無農薬の野菜を作っているわけではありません。

無農薬は二代目一徹のこだわり、循環型農業は三代目Dのこだわり。その組み合わせが今の農業形態になっているだけです。正直三代目Dは「日本中どこに出しても恥ずかしくない高品質な野菜を作りたい」という欲望もあります。

家族の幸福の為にと始めた仕事も、うまくいかなくなれば家族の首を絞める。現実というの厳しいものです。

まあ、こんな事は何度もあったよね。
また笑える日が来るのはわかってる。

借金もないし、これから借金するつもりもないので、友人たちよ、電話されてもビビらないでくれ(笑)。