<秋葉原通り魔>被害者たち、夢への一歩断たれ (毎日.Jpより)
なんとも痛ましい事件ですが、報道を見るたびに
「そのコメントってなんとなく納得できないなぁ…」と
中途半端な感じになることもしばしば。
そんななか、たまたま目にした本から
意外なヒントを得られることが…。
この事件はニュースでも何度も報道されています。
たしかに容疑者本人の問題もあるけれど、
なにか現代の日本を象徴する
ずいぶん根が深い問題もあるのでは?という印象を受けました。
【参考】「日本社会のストレスが凶行にかりたてる?」 海外メディアも「犯行動機」分析
(J-CASTニュース より)
そんなときたまたま見つけた本がこれ。
『オタクはすでに死んでいる』 岡田斗司夫 新潮新書
今の状況では、あまりにブラックな題名なので、
さすがにエントリーのタイトルにはしませんでした。
この事件をもっと深く理解したい!という人の
ヒントになりそうな一冊だと思います。
著者は オタキング と呼ばれ、おたく界の第一人者だった 岡田斗司夫 氏。
最近では驚異のダイエットを果たし、その経験から
『いつまでもデブと思うなよ』 をベストセラーにしたことでも有名な人です。
ドラマや映画の 『電車男』 の影響からか、
秋葉原に行って、アニメグッズやフィギュアを見て「萌え~」と言っている人たち
というのが、世間一般のおたくのイメージみたいですが、
現場の意見によると、あれはほんとのおたくとはちがうようです。
著者がTV番組の収録で若い世代のおたくを見て、
「あれっ、なんかおかしい」と思ったことをきっかけに、
おたくの歴史をたどりながら、その中から見える日本の現代社会のようす、
とくに 若者の価値観の変化やそれを取り巻く環境の変化 にも
鋭く切り込んだ本です。
現在の日本社会のインフラや社会システムの大部分は「国民は昭和時代の日本人である」という大前提で構築されています。
良く働き、良く貯金し、新製品や贅沢品に飛びつき、老後は年金や退職金で過ごす人たち。
世界でも有数の「離婚率の低い国」であり、子供たちは受験戦争を勝ち抜く戦士であり、画一化されと揶揄されるほどの中流社会。
そんな日本は、もうどこにもありません。システムが変わったのではなく、私たち一人一人が、今やそういう「昭和の日本人」ではなくなってしまったからです。
「最近の若者は不気味だ」「理解できない」という人がいます。とんでもない。私たちがわからない、理解できないのは「最近の私たち自身」です。「昭和の日本人」ではなくなってしまった、自分自身ははたして何なのか?…
(「はじめに」 より)
この引用で 「おぉっ!」(!_+) と興味を示した方は、
おたくでなくてもこの本を読んで引き込まれるでしょう。
たとえ話にオタク的なネタもありますが、
70~80年代頃に再放送でアニメを見ていた世代だったら
たぶん気にならないと思います。
事件の報道を見て、「最近の若いヤツは…」と嘆く人も多いけれど、
果たして自分は“おかしな世の中”に毒されていないのか?
「無理して大人になるよりも楽して子供っぽく得して生きる」
「自分に都合の悪い者はすべて悪者」
「今の自分の気持ちだけで物事を短絡的に判断する」
現在主流のこういう価値観と無縁だと言い切れるのか?
私は“おたく”ってわけではないけれど、
いろいろと考えさせられました(‥;)
世の中、何かが変わってしまった…と感じている方、
報道で伝えられるような個人レベルの話ではなく、
もう少し広い視点でこの事件を考えたいという方に
おすすめです。
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