第三回は、2月から10月までまったく窓を開けなくでも快適に生活できる温熱環境と省エネ性能についてです。内容が多いので、2回に分けて掲載します。
課題1:真夏に窓を閉め切って快適に過ごす :暑くない、室内空気がきれいである。
課題2:省エネルギー住宅である :遮熱、高断熱、エアコンの機種選定。
住宅における花粉対策の基本は、開口部から花粉を入れないことですので、花粉飛散期間の2月中旬~10月中旬は窓を開けないで過ごすことになります。
寒い時期は窓を開けなくても快適性に関して問題ありません(註1)が、梅雨・夏季については、窓開け・通風という手段を用いないで、居住者が快適に過ごす仕組みを作らねばなりません。
関東以西の大都市では、梅雨・夏季にエアコンなしの生活はあり得ませんが、信州ではエアコンを使わない住宅が珍しくないので、以下の記載は地元の人には馴染みがないかもしれません。しかし、都市生活の省エネに求められることとしては、ごくごく普通の一般的な事項です。
暑くない:
夏に室温が高くならない、輻射熱が入らない。夏季の室内湿度が55%以下にコントロールされている。不快でない程度の気流がある。
室内空気がきれい:
24時間換気が建築基準法で義務付けられています。適切な換気設計がなされ、実際に部屋ごとの換気が有効である限り、残るは強い空気汚染源が室内にないことです。
夏季は建材や家具からのアルデヒドや揮発性有機化合物の放散が増えるので、28℃で検査された建材のデータはあまり役に立ちません。更に厳しい条件でも有害物質が放散されにくい建材のリストで対応することが望ましいといえます。
なお、シックハウス対策建材としてかつては優等生と考えられていた自然素材が汚染源になっている場合があります。妄信的な「自然」志向は早く卒業しましょう。
(次回につづく)
註1.ファンヒータなど室内の空気を汚す暖房器具は高気密住宅では使用できませんので、開放型暖房器具使用に伴う窓開け換気励行の必要性は、高気密が常識になっている最近の新築住宅では議論の対象外です。
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