2019/05/28 20:56

水鏡の沿線を訪ねる春の沿線さんぽ。続いては上高地線の終点一つ手前、渕東駅周辺でカメラを片手に歩きます。まずは駅のすぐ横から撮影した上り松本ゆきのなぎさTRAIN。ヘッドマークは現在開催中の『全国”鉄道むすめ”めぐり』のものです。
続いて線路の南側。波田神社・仁王門へと続く山際から俯瞰気味に。こちらの駅周辺のもまた、水が張られたばかり田んぼ、田植えを終えたばかりの田んぼが多く見られました。金松寺山をバックに走る上高地線電車です。
田んぼがあると撮りたくなるのが水鏡。松本方面へ向かう電車を後追いで。

最後は渕東地区を俯瞰する山の斜面から。脇には江戸時代に開削された波田堰が流れています。やってきた新島々ゆきの電車はモハ10形リバイバルカラー。水の入り始めた田んぼに車体がちらりと映り込みます。春から初夏へと向かう5月の上高地線沿線さんぽでした。

2019/05/21 12:49

この日の上高地線沿線は至るところで水の張られた田んぼ、既に田植えを終えた田んぼが見られました。1枚目は北新・松本大学前駅からほど近い線路の南側からみた風景です。この時期の電車は冬の間につい鉄錆をすっかり落とした綺麗な姿で水鏡にもよく映えます。
同じ場所からは北アルプスの山々を望むこともできます。今シーズンの北アルプスは冠雪が遅く筆者をやきもきさせましたが4月に降った雪が根雪となって麓から見る者の目をいま暫く楽しませてくれそうです。
残雪の北アルプスといえば乗鞍岳のことも忘れてはなりません。北新・松本大学前と下新駅のほぼ中間地点に当たるこの場所からは電車と共に写真に収めることができます。
当通信ではお馴染みとなった下新-大庭間のポイントの写真も紹介します。こちらは午前9時台に撮影したもの。田植えを終えたばかりの田んぼに残雪の北アルプスが映り込みます。

2019/05/10 19:22

私事ですが、今年も上高地で月の半分以上を過ごすこととなりました。まずは河童橋越しにみた焼岳。この日は前代未聞の10連休終了直後で至って静か。混雑を避けての上高地探勝には、この5月下旬から6月の頭がおすすめ。川岸の化粧柳も落葉松もこれから芽吹きを迎えます。
定番中の定番、河童橋の上より梓川と穂高連峰を眺めた様子も。山の高い部分ではこの日の朝にも雪が降り白く雪化粧しています。今年は昨年と比べ残雪が多く、右岸道の河童橋〜明神地区にかけては5月2日まで「通行困難」と案内されていました。
そんな上高地へのアクセスを一手に担っているのが、アルピコ交通です。上高地線新島々駅からのバスはもとより、都市圏からの直行便「さわやか信州号」やマイカー乗り換え拠点のさわんど地区からのシャトルバスがこの上高地バスターミナルにて発着します。なお、上高地→松本方面については、今シーズンより全てのバスが新島々止まり、電車乗り換えとなりました。

松本-(上高地線電車)-新島々-(バス)-上高地のご案内はこちらから

2019/05/02 0:36

4月半ばのこの日は安養寺(三溝駅すぐそば)を訪ねました。今年の春は『しましま本店』開催の準備で、なかなか沿線に出て歩く機会がなかったのですが、こちらのしだれ桜を見ることができて個人的にはひと安心。
新村駅方面へ歩いて向かいます。住宅街を抜けて線路の南側へ出ると鹿島槍ヶ岳をはじめとする北アルプス北部の山々が春色の空にその姿を写していました。彩りを取り戻した田畠の向こうを上高地線電車が走ります。早春の筑摩野の風景。
続いて線路ぎわへ。美ヶ原を背にモハ10形リバイバルカラー列車がやって来ました。これは昭和33年から昭和61年にかけて上高地線で活躍した電車の塗装を再現したものです。この時期は戦後の登山ブームにも当たり、山行き電車上高地線を象徴する姿ともいえます。
振り向いてもう一枚。黒沢山をはじめとする西山の稜線が重なるその先にまだ雪を残して頭を覗かせているのが乗鞍岳です。先の鹿島槍ヶ岳、美ヶ原、そしてこの乗鞍岳はいずれも『日本百名山』に数えられる名峰。この新村付近ではこれらの山を含む20座余りを見ることができます。

2018/05/02 17:56

上高地バスターミナルや河童橋のある場所から1時間ほど歩いたところが明神地区です。河童橋を起点とし徳沢園まで歩くウォーキングコースとしてはほぼ中間地点、梓川の右岸・左岸が明神橋で結ばれていることからも、休憩地点となっています。写真は明神館前からみた様子です。徳沢を越えて横尾、そしてそれぞれの山を目指す登山者の姿も見られます。
明神橋に向かって歩きます。穂高神社奥宮の参道にも当たる道の両脇で枝を伸ばすのはハルニレの木。ハルニレ=エルムと聞いて筆者は北海道をイメージするのですが、決して少なくない倒木に、同地並みに厳しい上高地の冬を思います。
そんなハルニレの足元、地面には緑が広がり、白い花がぽつぽつと咲いていました。ニリンソウです。上高地の春を告げる代表的な花としてよく紹介されるものです。このニリンソウに隠れて、有毒のハシリドコロの姿もありました。
ハルニレの林を抜けると梓川の岸に出ます。ここに架かる明神橋の向こうにドンと聳えるのが明神岳。5峰あるこの山ですが、ここから見えるのは最南峰と二二六三峰です。現在の上高地公園線と国道158号線が整備されるまで、上高地入りのメインルートは徳本峠(とくごうとうげ)を越えでした。上高地に入ってはじめて対面するこの荒々しい岩山に、昔の人は圧倒されたことでしょう。
そんな上高地へはアルピコ交通上高地線の電車とバスで1時間30分余り。松本から上高地バスターミナルまでは片道2450円、往復4550円です(往復きっぷは7日間有効です。)
詳しい情報はアルピコ交通公式サイトをご覧ください。

2018/04/27 21:05

河童橋から明神地区へと向かいました。明神地区は梓川に沿って3kmほど上流にあります。右岸道、左岸道の二つのルートがありますが、今回は長い方の右岸道を歩いてみました。まずは河童橋を渡り、ホテル白樺荘さんの横手側からみた山々の様子。真っ白な穂高連邦の右手がこれから向かう明神地区のシンボル明神岳です。最も高い主峰の標高は海抜2931m。

林の中を10分ほど進むと木道がはじまり、ほどなくして岳沢湿原に出ます。ゆるやかに広がる水の流れの中に枯れた立木。向こうに見えるのは六百山...だと思います。断定できないのは、観光地によくある案内・解説板がないためです。国立公園内ということもあって規制があるのでしょう。上高地を楽しむポイントとして留意したい事柄です。


岳沢湿原に別れを告げると道は再び林の中へ。熊笹が両脇に生い茂る中を進みます。山側からは何本もの沢が流れ込んでおり、透明度は極めて高く、水量も豊かな雪解け水が勢い良く流れる様を何度も見かけました。

なお、この右岸道の山側には自動車も通行可能な治山林道があります。クルマが通れるということでこちらが歩きやすいと入り込む人もいるそうですが、公式の案内では歩行者の通行が禁じられています。それもその筈、この日は大型のダンプカーを何度かみかけました。
右岸道の終点に近づくと再び木道がはじまります。足元には梓川の支流。ところで、上高地の林内には幹の途中で折れたり、根元から倒れたりしている樹木をみかけることがあります。これは冬季の強風によるものとのこと。いま筆者がみている美しい景色も厳しい自然の賜物といえるでしょう。

【おまけ】

上高地線電車では鋳物製のブレーキシューを使用しており、冬季はそこからでた鉄粉で車体が茶色く汚れてしまいます。(参考写真)本格的な山のシーズンまでには掃除が行われます。綺麗になった上高地線電車(とバス)で是非上高地へお出かけください。

上高地地区への電車・バス時刻表はこちらをご参照ください。



2018/04/22 11:36

この日は上高地探勝に於ける定番中の定番、河童橋を訪れました。梓川に架かる幅3.1m.全長36.6m.の吊り橋で、現在のものは平成9年に架け替えられたもの。吊り橋になってからは5代目になるそうです。芥川龍之介の小説『河童』に登場すると各種案内には紹介されていますが、文学碑が見当たらないのは、その中身が痛烈な社会風刺であるためでしょうか。
上高地を紹介する記事では、下流側から穂高連峰をバックに撮影したものが多くみられます。しかし筆者は上流側から見た焼岳を望む景色が気に入りました。大正4年の噴火の際に、噴石が梓川をせき止め、大正池をつくったこの山。今もなお活火山としての活動が続いており、南峰には立ち入ることができません。
それにしても、聞こえるのは外国の言葉ばかりです。事前に人に聞いたり電車のお客様の傾向を見ていたりで分かっていたつもりですが、圧倒されてしまいました。橋のたもとに写真屋さんが立っていたのですが、その呼び込みも最初に中国語、あとから日本語といった具合でした。
この河童橋から5分ほどのところにあるのが上高地バスターミナルです。アルピコ交通の路線バスやさわやか信州号が発着しています。筆者が訪れた際は、ちょうど新島々ゆきが停まっていました。上高地へのバス乗り入れは、昭和8年、前身である松本自動車が上高地大正池まで開通して以来ですからもう85年の歴史となります。
松本方面、新島々ゆきと乗鞍高原ゆきのバスを利用する際に気を付けたいのが「整理券」制度。これは乗車券と共に必要で、利用する便のものを事前に発行する必要があります。整理券は写真の乗車券売り場にて発行しています。

この整理券、利用者の立場からすると「いったい何のために?」と以前から疑問に感じていたのですが、バスを利用されるお客様の数を把握するために実施しているそうです。なおこの整理券、沢渡、中ノ湯へのシャトルバスでは必要ありません。はじめて訪れる方は少々戸惑うかもしれません。

2018/04/11 12:49


上高地線沿線の桜情報です。松本市街地に近いところは半分以上散ってしまいましたが、標高が少し高い波田地区ではまだまだ見頃です。写真は波田駅近くにあるゆずりあいの道を渕東方面へ行ったところ。線路のそばに枝ぶりの良いシダレ桜が一本ありました。2018年4月10日午後3時頃の撮影。


万葉の小径に続く山道からは画面いっぱいの桜とその下を走る電車を捉えることができます。この場所には何度か来て撮影しているのですが、いつもなぎさTRAINですね。2018年4月10日午後2時頃の撮影。

渕東駅の桜も。まだ花の咲いていない枝もあるのですがいつもと比べて樹に勢いがあるように思われます。4日から定期検査で新村車両所に入っていたリバイバルカラーもこの日は運用入り。この色になってから、はじめての春を迎えます。

2018/04/07 21:04

例年になく早い桜の便りが聞かれる今年の春ですが、上高地線の沿線についても今週月曜日に開花、この週末には既に見頃を迎えています。余りの早さに慌てて沿線に出かけてみました。まずはしだれ桜で有名な波田の安養寺さんへ。水鏡に映る花の姿で知られるここですが、普段よりも早い花のペースに急遽田んぼに水を入れて対応したようです。
こちらは西松本駅近くの田川の河原の様子。松本市街地は既に散り始めています。来週4月14日には松本市の主催で「さくらノーマイカーデー」の開催が予定されていますが、それまでには完全に散ってしまいそう...素敵な企画だと思うのですが、こればかりは担当された方に同情せざるを得ません...。
新島々駅の様子もご覧ください。普段は市街地や安養寺の桜よりもワンテンポ遅いここですが、既に見頃を迎えていました。この日(4/7)は寒の戻りで風びゅうびゅう、みぞれも舞うような天気でしたので来週の中頃までは花を楽しめるのではないでしょうか。春の上高地線へ是非お越しください。

2018/04/05 8:31

森口から更に東進し三溝と新村の間にある田園地帯に出ました。背後に美ヶ原を望む場所で築堤を上がってくるリバイバルカラー列車を捉えます。1月にもここと同じ場所で同じ列車を撮っているのですが、ぼんやりとしたこの空気。やっぱり春ですね。

上り電車も後追いで。屋敷林のある風景の中を松本へ向かって走ります。屋敷林というと安曇野のものが有名ですが、梓川を南側へ越えたここ新村地区でもみられます。撮影後、新村駅方面へ歩いて行くとトラクターが入って田おこしがはじまった畑もありました。やっぱり春ですね。(2回目)

新村駅へ。待合室には桜(造花ですが)が飾られていました。その向こうには鳥瞰図が。上高地線の前身、筑摩電氣鐵道島々線の開業後に発行されたパンフレット『アルプス登山と筑摩電氣鐵道』に掲載されていたものを複写したものです。鳥瞰図は大正から昭和初期にかけて各地で制作されますが、その中でも吉田初三郎は現在も人気があります。筑摩電氣鐵道のものはその弟子に当たり、当時売れっ子であった金子常光に依頼したものです。ご覧の際は、当時の関係者の意気込みが感じていただければ幸いです。

2018/04/02 10:59

下島駅で電車を降りて森口駅方面へ歩いてみました。両駅のほぼ中間地点、旧宮地鉄工所の前には新しい従属信号機が建てられていました。この先森口駅方面に向けて線路は左にカーブし見通しがきかないためでしょうか。近年宅地化が著しいこの沿線ですが。ここにきてまた桃畑だったところが掘り起こされていました。

森口駅へ。ここには26台のパーク&ライド駐車場がありますが、そのうちの10台は昨年のいつごろからか事前予約制のB-Timesになっています。アルピコ交通の公式サイトにも特に案内がないのですが、案内板や駅で配布しているチラシを見る限りは上高地などへ行くお客様をターゲットにしたもののようです。

現地に建てられている案内板。B-Timesの公式サイトをみると利用料金は1日200円、決済はクレジットカードのみとなっています。また利用には利用者登録が必要となります。Timesは時間貸駐車場サービスを展開している事業者ですが、このB-Timesは駐車場シェアリングサービスと紹介されています。どちらかといえば、駐車場用地の確保が難しい大都市部で普及が進んでいるサービスのようです。

森口駅は上高地線内で唯一相対式ホームのある駅です。いまは日に2回、11:03と13:03に上下線の電車の交換風景をみることができます。写真は駅の東側にある歩行者専用の踏切から。現在の構内踏切は駅の西側ですが、昔の写真を見るとかつてはこちら側に構内踏切があったようです。

2018/03/31 20:29

引き続き、上高地線は奈良井川のほとりから。電車の側面にも日が当たるようになる10時台を狙って右岸側に立ちました。いうまでもなくここは昔からの有名な撮影スポットですが、近頃人気なのは常念岳・横通岳をコンパクトにまとめたこの構図。リバイバルカラー列車がやってきました。
振り向いてもう一枚。一見何の変哲もない写真ですが、いまから半世紀ほど前、この一帯には貨物ヤードがありました。この写真でいえば線路の南側、道路と住宅があるところに、1本あたり延長100〜300mほど、5本も線路が引かれていたそうです。当時のことを覚えていらっしゃる方はいまどの位いるのでしょうか。
奈良井川を渡って島立地区へ。線路の南側からは、さきほどの常念岳・横通岳に加え大滝山が見えました。道端で電車を待つ間にウォーキングをする方を何人も見掛けました。さきほど撮った電車が今度は新島々へ向けて走ってゆきます。

2018/03/30 7:00

空と山が淡い色になり、いよいよ春が来たなと感じるそんな日。この日はまず渚駅周辺を歩きました。最初は渚駅のホームで上り列車を待ちます。以前あった木製の架線柱がなくなり、このような構図の写真も撮れるようになりました。常念、横通をバックになぎさTRAINがやって来ました。この列車にとってももう5度目の春です。
このところ気温の高い日が続き、「桜が咲きました」「満開です」なんてニュースもラジオからは聞こえて参ります。標高600m.を越える松本に至ってはここに来てようやく梅木に花がつき始めたところ。それでも今年は1週間ほど早い開花となっています。写真は信濃荒井に向かう線路端。この辺りは昭和30年代の安曇3ダム建設を前に盛り土をしたところ。線路は一段高いところを走っています。
奈良井川の右岸に出ました。河原に立つと轟々と音を立てて水が流れてゆきます。「五月雨を集めてはやし...」は、かの有名な最上川ですが、こちらは「雪どけを...」といったところでしょうか。先ほどの電車が松本から戻ってきました。

2018/03/25 21:04

上高地線に通い始めて10年目の春もいつもの調子で沿線をほっつき歩きます。この日は定番中の定番、渚と信濃荒井の間にある奈良井川鉄橋に足を運びました。モハ10形リバイバルカラーの登場後、何度も訪れているここ。リバイバルカラー列車は光線次第で随分と色の印象が変わるのですが、この西陽を受けた車体の色が、最も筆者のイメージに近いものでした。ここまで半年。冬場は少なかった水量が戻ってきたことに春の到来を感じます。
ちょっと急ぎ足で一駅先の大庭駅へ向かいました。ここには昨年の12月に松本市が整備したパークアンドライド駐車場があります。体の不自由な方のためのスペースを含め50台が用意されたここですが、開設当初は1日の利用者がたった5台という報道もありました。それが今日見たらどうでしょう、ざっと見20台が注車をしています。繰り返しにはなりますが、松本駅まではここから7分片道170円。駐車料金は1日何分停めても200円です。是非ご利用ください。(下の「地図をみる」から場所が確認できます。)

新村にも立ち寄りました。旧駅舎跡地から車両所内をウオッチング。業務用の倉庫の周りに足場が組まれ、塗装作業の真っ最中でした。その横にいるのは弊通信では久々の登場となるアオガエルこと5000形電車。グリーン一色になった当初に比べると、訪れる人も少なくなり、また塗料の関係もあるのでしょうかここ一年で急に白っぽくなってきてしまいました...。

次の「しましま本店」の開催についてもお問い合わせをいただきますし、機会と「やってもいいよ!」という人が集まれば、今一度綺麗にしたいのですが...これは無理な相談でしょうか...。

2016/05/21 21:39


この日も波田から渕東の間を歩きました.新緑の眩しい季節にはどうしてもこの沿線にばかり足が向きがちになってしまいます.一枚目は渕東から波田へ河岸段丘を上るなだらかな上り坂,二枚目は渕東駅のすぐそばで水鏡を意識して撮ったものです.
こうした沿線風景は普段見慣れた方からすれば『何もない』と思いがちですが,この,何もないところにも実は価値が生じているのではないかと筆者は考えています.だから何度も足を運んでしまうのです.