2018/07/12 11:25

この日は自転車に乗って大庭から下新にかけての沿線をうろうろ。空一面にうっすらと広がる雲と、ぼんやりとみえる東山。それらを背にやってきた新島々ゆき電車はリバイバルカラー列車でした。手前の田んぼの稲も大分緑色が濃くなりました。
お次は大庭と下新の間に広がる田園風景のなかへ。線路の南側を走るとねぎ畑が広がっていました。農道にはスズキのキャリイが一台。のどかな風景のなかを松本ゆき電車がやってきました。車内は混雑がはじまっています。
ねぎの次は麦です。この沿線の多くの場所では6月の中旬までに刈り入れが済んでしまいましたが、下新の大カーブの内側にはこのようにまだ残っている箇所もありました。厚い雲の切れ間から時々日が射す梅雨時の夕暮れです。
最後はまだ東山とリバイバルカラー列車のカットを。時刻は午後6時過ぎ。家路に着く人々を乗せて列車は西へ向かって走ります。(訪問日:2018年6月28日)

2018/07/08 17:52

この日は徳本峠(とくごうとうげ)に登りました。この峠道は現在の梓川道(国道158号線~県道上高地公園線)が開かれる以前から昭和のはじめまでの上高地入りのメインルートです。芥川龍之介や高村光太郎・智恵子夫妻、もちろんW・ウェストン氏もこの峠を越えて上高地入りしたと考えられています。
こちらは筑摩電氣鐵道が大正12年に発行したパンフレットの一部です。江戸時代の上高地は木材を伐るための場所でしたが、この徳本峠を越える道も元は杣たちが通る道でした。これを大正5年(1916年)に整備したものが現在の登山道です。
本来ですと島々から島々谷を遡るのが筋ですが、こちらは20km以上の距離があり、7時間の道のり。また登山道自体も中~上級者となっています。今回は上高地側より峠を目指すことにしました。明神地区のはずれにある白沢出合から明神岳を背に歩きはじめます。
さきほど中~上級者向けと書きましたが、よくよく考えるとこれまでの筆者の登山経験といえば高尾山か御嶽山ぐらいなものです。装備はそれなりに用意しましたが、果たして、歩きはじめて15分ほどで人一人が通れるほどの隘路がはじまりました。その後は岩の露出した斜面も。休み休み登ります。
一気に上がる形ですので、急に視界が開けてきました。先程は2つの峰を仰ぎみるばかりであった明神岳も、ご覧のように5つの峰を持つ山であることがここで分かります。
白沢出合から1時間15分ほどで徳本峠に到着しました。標高は2135m。ここには徳本小屋があり、食事と宿泊ができます。手前の建物は大正13年(1923年)に営業をはじめた当時の建物であり国の登録有形文化財となっています。
ここで峠からの眺めを…残念ながら雲が出てきてしまいました…。先ほどの明神岳と穂高岳とを一度に見渡すことができます。昭和8年(1933年)に大正池までのバスが開通し交通事情が大きく変わったあとも、ここを訪れる人がいるのはこの不変の眺めがあってのことでしょう。(訪問日:平成30年6月29日)

2018/07/06 23:00

さる7月5日、鉄道博物館(埼玉県さいたま市)がリニューアルオープンしました。たまたま近くに行く用事があったので筆者も出かけてみることに。今回のリニューアルの大きな目玉である400系とE5系新幹線(モックアップ)を見学ののち、やってきたのは「車両ステーション ROLLING STOCK STATION」明治に始まる各時代の鉄道車両が並ぶなかに「ハニフ1号」がいました。上高地線の前身、島々線で昭和20年まで活躍した車両です。
何故、島々線で走っていた車両がここにあるのでしょうか。実は、ハニフ1号は国電の始祖といわれる貴重な車両なのです。明治37年(1907年)に製造された甲武鉄道ハ9号がその最初の名であり、国有化後はデ963形デ968号として現在の中央線で走っていました。
展示ではプロジェクションマッピングの技術を用いて、ハニフ1号が甲武鉄道デ968として活躍していた頃の様子が再現されています。デ963形は、ボギー車の台頭によって第一線を退き、更にその一部客車に改造されて地方の地鉄に払い下げられました。その生き残りがこのハニフ1号だったのです。こうした経歴を知ってのことでしょうか、当時の社長であった滝沢知足氏が保存を指示し、こうして生き永らえたとの逸話も残っています。
上高地線に関わる展示品としてはもう一点。こちらは新館のHISTORY STATIONでみつけたきっぷです。「北アルプス回遊券」の表記があり、現在の大糸線の有明、そして島々の駅名がみられます。想像するに、有明から燕岳〜大天井岳・槍ヶ岳〜上高地と北アルプスを縦走し、最後は島々に下りてくる(またはその逆ルートを取る)乗客に向けて企画されたものではないでしょうか。

2018/07/01 19:57

梅雨の合間の晴れた午後に信濃荒井周辺の沿線を巡りました。まずは最近の定番奈良井川鉄橋から。夏らしい陽射しの中を新島々ゆき電車がやってきました。背後に見える台形の山が美ヶ原です。
河原からみたカット。濁流の奈良井川をそろりそろりと電車が渡ってゆきます。

お次は信濃荒井駅と大庭駅の間の沿線から。この駅の間は800m余りの短い直線があります。上高地線では唯一である第3種踏切(警報機はあるが遮断機のない踏切のこと)にリバイバルカラーがやってきました。背後に見えるのはNHKの電波塔。
この短い沿線にも田んぼがあります。すくすく育つ稲が西日に輝く午後3時。松本平にも夏が来ました。