第890回:平成29年度の上高地線乗客数は168万人(+0.1%)でした | Home | 第892回:美しい調べと車窓をどうぞ...観光案内電車運行中
2018/05/12 7:34 | 印刷

上高地線沿線は新緑の季節。この日は雨が上がるのを見計らって、波田駅から歩いてみました。駅から渕東方面へ200mほどのところにある第4種踏切のそばで待っていると、リバイバルカラー列車がやってきました。坂の少し上からは小水力発電のために設けられた水車のバタンバタンという音が聞こえてきます。

線路沿いの小径にはツツジが植えられています。旧波田町の花。現在も波田地区のまちのあちこちで見ることができます。写真の左手崖下には中学校があるのですが、部活動でしょうかスポーツをする生徒のたち声が聞こえてきました。

波田堰に沿って歩いてみます。取水口は赤松地区にあり、総延長は23km、灌漑面積は300haに及びます。現代の波田地区は下原すいかに代表される農業のまちですが、それは明治7年に通水したこの堰の存在が大きく関わっているそうです。こうして水辺をただ歩くだけでも良いのですが、案内板の類があっても良いのかな、と筆者はここを歩くたびに思います。

渕東側に出ると線路の両脇に田んぼが広がっています。先ほどの波田堰はカメラをもう少し左手に振った一段高い所を通っているので、この田んぼもその水によって満たされているのでしょう。筆者のように現代に生きる者がこうして水鏡のある美しい風景を写真に収めることができるのも、こうした先人の存在があってのことです。


(歩いた日:平成30年5月9日)