上高地線では6月17日に実施される「第57回 全日本花いっぱい運動松本大会」に合わせ、フラワートレインを運行しています。写真は同大会の開催をPRするヘッドマーク。花いっぱい全国運動は松本市が発祥の地であり、また今回の大会が松本市市制施行110周年記念事業に当たることから、関係者の間では特に力の入るものになるのではないでしょうか。
車内も気合が入っています。3004号車の天井周りにはご覧のような造花の装飾。これまでもクリスマスの時期などにリボンやリースで飾るなど車内装飾の例はありましたが、今回は広告類も一切取り払っての装飾となっています。
新島々駅と松本駅東西自由通路では、これまでの花いっぱい運動の歴史を振り返るパネル展示も行われています。この、花いっぱい運動の歴史は長く、昭和27年、当時松本市の小学校に勤務していた小松一三夢氏の手で始まったもの。背景には勿論、戦後の荒廃した世の中があり、小林先生はそこに文字通りの豊かさの種を蒔いた人物といえます。それから70年近くが経った今も豊かさに関する議論は尽きませんが、こうした先人に倣って今度はどんな種を蒔けば良いのだろう。そんなことを思った筆者です。