2019/06/14 21:50

関東甲信越も梅雨入りし天気を気にしながらの沿線さんぽです。雨上がりの朝、向かったのは新村と三溝の間に広がる田園地帯です。今年は線路の両脇に小麦畑が広がっていました。時刻は午前8時過ぎ。通勤・通学のお客様を乗せた松本ゆき電車が通り過ぎます。
新村駅の東側もまた小麦畑。どこかしらから郭公の鳴く声が聞こえる中をやって来たのは新島々ゆきのなぎさTRAIN。空にはこの時期らしく薄い雲がかかっていました。この日はこれにて撤収。
日を改めて...朝からよく晴れたこの日再び新村駅の西側へ。電車の向こうの青々とした松林は専称寺のもの。その奥には北アルプス北部の山々が控えます。小麦の収穫は例年7月上旬。あと何回、この組み合わせをみることができるでしょうか。

2019/06/07 11:27

この日は上高地線の終点新島々から少し足を伸ばして、竜島地区を訪ねました。発電所前でバスを降り、梓川の右岸を歩いてゆきます。木々の木立の向こうに見えてきたのは東京発電の竜島第二発電所。もとは京浜電力竜島発電所として大正12年に運転を開始したもので、現在も最主に首都圏向けの電力を供給しています。
竜島第二発電所から5分ほど歩いたところに日帰りの入浴施設「竜島温泉せせらぎの湯」があります。竜島温泉は1997年に湧出したもので、旧波田町時代の2000年に施設がオープン、合併後は松本市が運営しています。泉質はアルカリ性単純温泉。湯温は40℃ほどと低めで、長湯をするのに良いでしょう。

施設内には食堂もあり、地元波田産の食材を使ったメニューが提供されています。竜島温泉せせらぎの湯の入館料は大人510円・開館時間は10:00-22:00、定休日は月曜日です。

入浴・食事の後施設の裏側へ出てみました。梓川の対岸は旧安曇村島々地区。近代以前は、上河内(上高地)で木を伐る杣たちの拠点となったほか、野麦街道の宿駅として栄え、近代以後は背後の島々〜徳本峠を経て上高地に入る登山者を迎えてきました。
再びバスに乗って新島々まで戻ってきました。駅前には復元された旧島々駅舎があります。上高地線の前身筑摩鉄道島々線は竜島までの建設が計画されていました。技術上の問題から延伸は叶いませんでしたが、仮に竜島地区まで達していた場合、この駅舎も島々谷を背に建てられていたかもしれません。

2019/05/31 14:10

5月31日を以て新島々駅・波田駅・下新駅での硬券乗車券の発行が終了しました。上高地線の硬券乗車券については2018年末を以て、線内各駅から松本行きのきっぷの発行が終了(軟券に切り替え)していますが、今回の発行終了に伴い更に取り扱いが縮小することになりました。

特筆されるのは、新島々駅・波田駅で発行されていた「東京都区内ゆき」のA型硬券の発行終了です。上高地線からJR線への連絡運輸自体は継続しますが、このタイプの硬券乗車券は姿を消すこととなりました。画像の二枚は筆者が実使用したものですが、出場の際に係の方に珍しがられたものです。

2019/05/28 20:56

水鏡の沿線を訪ねる春の沿線さんぽ。続いては上高地線の終点一つ手前、渕東駅周辺でカメラを片手に歩きます。まずは駅のすぐ横から撮影した上り松本ゆきのなぎさTRAIN。ヘッドマークは現在開催中の『全国”鉄道むすめ”めぐり』のものです。
続いて線路の南側。波田神社・仁王門へと続く山際から俯瞰気味に。こちらの駅周辺のもまた、水が張られたばかり田んぼ、田植えを終えたばかりの田んぼが多く見られました。金松寺山をバックに走る上高地線電車です。
田んぼがあると撮りたくなるのが水鏡。松本方面へ向かう電車を後追いで。

最後は渕東地区を俯瞰する山の斜面から。脇には江戸時代に開削された波田堰が流れています。やってきた新島々ゆきの電車はモハ10形リバイバルカラー。水の入り始めた田んぼに車体がちらりと映り込みます。春から初夏へと向かう5月の上高地線沿線さんぽでした。

2019/05/21 12:49

この日の上高地線沿線は至るところで水の張られた田んぼ、既に田植えを終えた田んぼが見られました。1枚目は北新・松本大学前駅からほど近い線路の南側からみた風景です。この時期の電車は冬の間につい鉄錆をすっかり落とした綺麗な姿で水鏡にもよく映えます。
同じ場所からは北アルプスの山々を望むこともできます。今シーズンの北アルプスは冠雪が遅く筆者をやきもきさせましたが4月に降った雪が根雪となって麓から見る者の目をいま暫く楽しませてくれそうです。
残雪の北アルプスといえば乗鞍岳のことも忘れてはなりません。北新・松本大学前と下新駅のほぼ中間地点に当たるこの場所からは電車と共に写真に収めることができます。
当通信ではお馴染みとなった下新-大庭間のポイントの写真も紹介します。こちらは午前9時台に撮影したもの。田植えを終えたばかりの田んぼに残雪の北アルプスが映り込みます。

2019/05/19 20:30

上高地線を運行するアルピコ交通が2019年3月「全国登山鉄道‰会」に加入しました。同会は2009年に発足したもので、南海電気鉄道・箱根登山鉄道・叡山電鉄・神戸電鉄・大井川鐵道・富士急行が参加し、会社合同のイベントやPR活動を展開しています。
現在、モハ10形リバイバルカラー列車には、同会の加入を記念したヘッドマークが取り付けられています。なお、‰(パーミル)とは勾配を示す単位のひとつです。例えば50‰の勾配は、1000m進んで垂直方向に50m上昇(下降)する勾配を指します。国内では箱根登山鉄道の80‰・アプト式の大井川鉄道井川線の90‰が知られています。
なお上高地線内で最も急な勾配は21.4‰です。発足時から参加している6社の中では一番平坦ですが、その一方で現在も上高地をはじめとする北アルプス各地を訪れる登山者や観光客に多く利用されています。歴史的にみても、前身の筑摩鐵道が上高地の観光開発を目的に設立されており、山とは切っても切れない関係です。故に、険しい山岳地帯を走らずとも「登山鉄道」と名乗ることに何ら遜色はないでしょう。今回の加入を機会に「山行き電車、上高地線」がより広く認知されていくと良いですね。

2019/05/16 17:21

この日は河童橋から梓川沿いを6km余り遡った徳沢を訪ねました。ここから下流の明神地区までは奥上高地とも呼ぼれ、上高地銀座と呼ばれる河童橋周辺とはまた対照的な雰囲気を持つエリアでもあります。1枚目は幕営地(キャンプ場)からみた六百山です。なお、この一帯は昭和9年まで牧場として使われていたこともあり、牛に追い立てられた登山者や文化人もいたようです。
徳沢を語る上で外せないのが井上靖の小説『氷壁』です。1955年に発生したナイロンザイル事件を下敷きにした同作は、映画化もされ戦後の登山ブームのひとつのきっかけともなりました。同作に登場する「徳沢園」は、当時の建物のまま、現在は「氷壁の宿 徳沢園」として営業を続けています。建物内の食堂には、井上靖の原稿や、映画「氷壁」の小道具やポスターが飾られていました。
再び幕営地に出て前穂高岳を眺めます。1955年1月2日、この東壁で登攀中であった登山家が滑落・死亡しました。原因はこの時使用していたナイロンザイルの切断によるものでしたが、当時メーカーや研究者、日本山岳会はそれを認めませんでした。登山者の命に関わる事態に、遺族などが中心になって運動を展開しますが、実際に対策が講じられるようになったのは1970年代後半のことでした。
何も知らなければ「キレイ!」「素晴らしい!」で終わってしまう自然の山々ですが、人との関わりの中で起きた事件やその後の展開、そこから生まれた物語、などを知った上で視界に入れてみるとまた違った景色が見えてくるのではないでしょうか。

2019/05/13 10:48

5月1日の新天皇陛下御即位に伴い、元号が「令和」と改められました。アルピコ交通上高地線ではこれを記念してヘッドマークを掲出しました。ヘッドマークは「令和 れいわ」を大きく表記したもので、青基調のものと紫を基調としたものの4種類が準備されました。
掲出が始まった5月1日から6日にかけては10連休の真っ只中でしたので、沿線にはこれを撮影しようと多くの愛好家の方がいらしたそうです。また当初は6日までであった掲出期間も、問い合わせが相次いだことから12日まで延長されました。
また改元に合わせて、2種類のきっぷ(入場券セットと上田電鉄とのコラボきっぷ)も販売されました。こちらは10日を待たずして完売となりました。このきっぷの販売、ヘッドマークの掲出はそれぞれテレビ・新聞などでも取り上げられました。

先の「平成」は、人口減少・少子化・規制緩和、と地方鉄道にとっては先が見えない苦しい時代でした。そこから「令和」へと踏み出すこのタイミングに、改元を印象付けることに一役買った上高地線の姿をみると、単なる移動手段としてだけではない「メディア」としての鉄道の役割をみたような気がします。

2019/05/10 19:22

私事ですが、今年も上高地で月の半分以上を過ごすこととなりました。まずは河童橋越しにみた焼岳。この日は前代未聞の10連休終了直後で至って静か。混雑を避けての上高地探勝には、この5月下旬から6月の頭がおすすめ。川岸の化粧柳も落葉松もこれから芽吹きを迎えます。
定番中の定番、河童橋の上より梓川と穂高連峰を眺めた様子も。山の高い部分ではこの日の朝にも雪が降り白く雪化粧しています。今年は昨年と比べ残雪が多く、右岸道の河童橋〜明神地区にかけては5月2日まで「通行困難」と案内されていました。
そんな上高地へのアクセスを一手に担っているのが、アルピコ交通です。上高地線新島々駅からのバスはもとより、都市圏からの直行便「さわやか信州号」やマイカー乗り換え拠点のさわんど地区からのシャトルバスがこの上高地バスターミナルにて発着します。なお、上高地→松本方面については、今シーズンより全てのバスが新島々止まり、電車乗り換えとなりました。

松本-(上高地線電車)-新島々-(バス)-上高地のご案内はこちらから

2019/05/05 21:48

新村から下り列車に乗って新島々へ。駅前の駐車場には2019年のバス上高地線の運行開始を前に新鋭がずらり。筆者が到着した際は、明日から山に入るらしいスタッフさん達が研修を受けていました。
駅から歩いて10分ほど。田んぼの中にある三ツ石を見に行きました。その名の通り地中から三つの巨石が露出するこの場所。そばに建てられた案内板によると、岩をよくよく観察すると深海に棲む微生物の化石など、太古の昔この辺りが海だった頃の名残が見られるようです。
線路ぎわに出て下り列車を狙います。この場所は17時近くなると車体全体に光が回るようになります。架線柱もかからず、上高地線内では貴重なポイントと言えますが手前の国道158号線を走るクルマの処理が課題です。
新島々駅へと戻ります。この日最後の水殿行き、乗鞍・白骨温泉行きのバスがそれぞれお客さんを待っていました。今は静かなこの駅も明日からは再び賑やかになることでしょう。(歩いた日:2019年4月16日)

2019/05/02 0:36

4月半ばのこの日は安養寺(三溝駅すぐそば)を訪ねました。今年の春は『しましま本店』開催の準備で、なかなか沿線に出て歩く機会がなかったのですが、こちらのしだれ桜を見ることができて個人的にはひと安心。
新村駅方面へ歩いて向かいます。住宅街を抜けて線路の南側へ出ると鹿島槍ヶ岳をはじめとする北アルプス北部の山々が春色の空にその姿を写していました。彩りを取り戻した田畠の向こうを上高地線電車が走ります。早春の筑摩野の風景。
続いて線路ぎわへ。美ヶ原を背にモハ10形リバイバルカラー列車がやって来ました。これは昭和33年から昭和61年にかけて上高地線で活躍した電車の塗装を再現したものです。この時期は戦後の登山ブームにも当たり、山行き電車上高地線を象徴する姿ともいえます。
振り向いてもう一枚。黒沢山をはじめとする西山の稜線が重なるその先にまだ雪を残して頭を覗かせているのが乗鞍岳です。先の鹿島槍ヶ岳、美ヶ原、そしてこの乗鞍岳はいずれも『日本百名山』に数えられる名峰。この新村付近ではこれらの山を含む20座余りを見ることができます。

2019/03/25 21:04

春の恒例イベント『上高地線ふるさと鉄道まつり』が3月24日(日)開催されました。日中春らしい穏やかな気候に恵まれたこの日。会場となった新村車両所は、家族連れなど多くのお客様で賑わいました。昨年は会場に居られなかった筆者ですが、今年は参加することができました。以下、見たままリポートです。
まずは会場入り口付近の様子から。テントは物販コーナーとして、アルピコ交通のグッズ・同社が運営する長野道梓川サービスエリアによる軽食コーナー・今年3月にオープンしたばかりのBELL WOOD COFFEE LAB 様によるコーヒースタンド・似顔絵コーナーが設けられていました。受付では「キミマチ撮影会」のモデルさんお二人が、上高地線の駅員さんに扮してお客様をお迎えするサプライズも。ミニ撮影会も行われたそうです。
車両所内には大正15年製造の電気機関車ED30型が現役さながらの姿で展示されていました。ボランティアの手による修復は外装のみならず内部に及び、今年は運転室内を初公開。見学のみならず、汽笛の吹聴体験もできるようになっており、公開時間中は「ピー」「ポー」と懐かしい音が会場に響きました。
会場内には、鉄道車両の外にも、松本警察署のパトロールカー、高所作業車、軌陸車、三菱ふそうのバス(最新モデル)など乗り物が沢山。いずれも普段は中々乗る機会のない乗り物であることから、午後の時間に入っても順番待ちの列ができていました。(筆者個人は軌陸車が一番ツボ...だったのに撮りそびれるという...)
当日は電車一編成に、このおまつりをPRするヘッドマークが掲出されました。写真は新村駅に到着する3001-3002編成。上高地線ふるさと鉄道まつりでは、電車でのご来場をお願いしていますが今回も沢山のお客様に電車でご来場いただきました。
そんなこんなであっという間に閉場時間の午後3時となりました。今年も楽しい時間を過ごすことができました。第12回上高地線ふるさと鉄道まつりの開催に当たり、ご協力をいただきましたみなさま、主催のアルピコ交通のみなさまにこの場を借りて御礼申し上げます。
ところで、上の写真に小さく写っているヘッドマークの写真がこちらです。このヘッドマークの掲出に合わせ、渕東なぎささんの新規描き下ろしイラストも登場しました。松本城をバックにポーズを決める私服姿。着ている服が”しましま”なのはイラストレーターさんの遊び心でしょうか。

しましまといえば....!

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2019/03/17 21:51

販売当日に限り上高地線の全駅・全列車が何度でも乗り降り可能となる「上高地線電車一日フリー乗車券」が、JR松本駅でも購入できるようになりました。松本駅の自動改札機も勿論通ることができます。

上高地線電車一日フリー乗車券は、2010年11月より利用日を土日祝日と会社で定める特定日に限定して販売をスタート。2017年には平日も利用できるようになりました。この間、消費増税による運賃値上げもありましたが、このきっぷは据え置きのおとな1000円・こども300円を維持しています。

こうした中、松本駅からこのきっぷを利用して上高地線に乗車する場合は、駅前の松本バスターミナルでの購入、もしくは通常のきっぷを購入の上、車内または着駅にて差額精算をする形が採られ、お客様には不便な状況が続いていました。これが今回、登場9年目にして解消された形になります。ますます便利になった上高地線電車一日フリー乗車券。是非ご利用ください。

2019/03/15 15:01

この日は10形リバイバルカラー列車を追って沿線へ。まずは下新-大庭の北アルプスを望む地点から。今年に入ってからというもの、松本へ来るときはいつも曇っていたり、晴れていても山は雲の中だったりで、天気に恵まれずにいたのですがようやく。
下新駅より下り列車に乗り込みます。電車の右手に見える台形は美ヶ原(王ヶ頭)この時間はちょうど2限になるのでしょうか、お隣北新・松本大学前まで乗車する学生さんで車内は混雑していました。
終点の新島々で電車を降り、松本方面へと歩いて戻ります。国道158号線沿いの場所で折り返しの松本ゆきを撮影。同駅での折り返し時間は日中10分程度なので結構急ぎました。
ちょうどお昼時になりましたので、上↑↑の地点から目と鼻の先にある「とく兵衛」さんで昼食にしました。かも汁そばを注文。この時期の撮影は何より寒さとの戦いですから、温かい食事は有り難いですね。

2019/03/10 14:22

2度目のJ1昇格を果たした地元松本のチーム「松本山雅FC」。アルピコ交通をはじめとするアルピコグループは同チームのオフィシャルスポンサーとなっています。上高地線ではこれまでも試合日にヘッドマークを掲出するなど、盛り上げに一役買ってきました。

松本山雅FCの今季の戦いは既に幕を明けましたが、上高地線では電車一編成(3001-3002)を松本山雅FCの応援列車としています。これまで通りのヘッドマークの掲出はもちろん。車内には今季の試合日程を記した中吊り広告が掲出されています。
つり革には応援メッセージも。「信州の誇り松本山雅FC」「走り抜け!松本山雅FC」「緑の勇者松本山雅FC」などなど。ご乗車の際はご注目ください。



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