”マツモト・バウンド”~bluesが聴こえる~
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2007/11/01 23:07 | 印刷

久々に面倒くさい話がしたくなりました。

最近の報道ってのは、本当に何でもあり感が強いですねえ。
もちろん、私の私見ですが・・・。

な~んか「表現の自由」を盾にやりたい放題って気がしてなりません。

もう少し節度というか、倫理観みたいなものがあってもいいのではないでしょうか?

というわけで、今日は「行き過ぎた報道」というか、「行き過ぎた取材」についての裁判例をご紹介。

事件名は、「西山記者事件」。

事件の概要:新聞記者である西山氏は、外務省の事務官から沖縄返還交渉に関する
        文書のコピーを入手したところ、公務員法違反で起訴された。

争点:①国家公務員法にいう「秘密」とは、全ての秘密を指すのか?
     また、国家公務員法にいう「そそのかし」とはどのような行為を指すのか?
   ②新聞記者が報道を目的として、国家公務員に国家秘密の漏洩を
     そそのかした場合にも、国家公務員法の秘密漏示そそのかし罪
     が成立するのか?

判例の趣旨:①国家公務員法における「秘密」とは、非公知の事実であって、
         実質的にもそれを秘密として保護に値すると認められるもの
         をいう。
         「そそのかし」とは、秘密漏示行為を実行させる目的をもって、
         公務員に対し、その行為を実行する決意を新たに生じさせる
         ことを意味する。
        ②報道機関が取材の目的で公務員に対し秘密を漏示するように
         そそのかしたからといって、そのことだけで、直ちに当該行為の
         違法性が推定されるものではない。
         すなわち、報道機関が公務員に対し根強く執拗に説得ないし
         要請を続けることは、それが真に報道の目的から出たものであり、
         その手段・方法が法秩序全体の精神に照らし相当なものとして
         社会観念上是認されるものである限り、実質的に違法性を欠き
         正当な業務行為というべきである。

このように要旨を述べた上で、裁判所は、西山氏の取材行為は、その手段・方法が社会観念上是認することができないものであると結論付けました。

西山氏の取材方法がどのようなものであったのかは掴めていないのですが、相当ひどいやり方であったことは、要旨からも伺えますね。

ただ、この事件は「公務員の秘密漏示」が絡んでいるので、特殊な例かもしれませんが、やはり、社会観念上是認できる取材方法か否かについては、どんな報道についても当て嵌まるのではないでしょうか?

さて、「報道の自由」と常にセットで扱われるのが、「知る権利」ですよねえ。
良く耳にするのが、報道機関の「我々は国民の知る権利に奉仕すべく日々の取材・報道を行っているのである。」っていう言葉。

確かに、公的機関に関する情報(主に国政)は国民の「知る権利」の観点から見ても、非常に重要なものであると言えるかもしれません。
社会保険庁や地方自治体の職員が、年金として納められた金銭を着服してたなんていう話なんかは、どんな取材方法をを採ってもいいから、国民の前に明らかにして欲しいと思ったりしますからねえ。

ただ、例えば芸能人の熱愛報道やゴシップネタって、国民の知る権利に奉仕していることになるんですかねえ?

もちろん、ワイドショーで、「誰々と誰々の熱愛発覚!」なんて報じると、世間には「この関係がいつまで続くのか?」とか、「結婚するだろうか?」などといった興味を抱く人がいるかもしれません。
したがって、「熱愛報道」のその後を報道することは、もしかしたら国民の知る権利に応えていることになるのかもしれません。
しかし、元々の「熱愛発覚」報道は、国民の知る権利に応えたものであると言えるのでしょうか?
これを報道することにどんな意味があるのでしょう?
私にはその意味が見出せません。

また、「元アイドルの何某が、窃盗で逮捕!」とか、「元アイドルグループの何某が、覚せい剤所持で逮捕!」な~んてニュースも、世間からすれば、”アイドルの転落”みたいな面白みはあるかもしれません。
しかし、もう少し、”窃盗”や”覚せい剤”の反社会性みたいなものにスポットを当てた報じ方があってもいいのではないでしょうか?
有名人が犯罪を犯したことにより、無名な人が犯罪を犯すよりも世間の注目を集めるでしょうから、こういった反社会的行為について警鐘を鳴らすいい機会(言い方は悪いかもしれませんが)だと思うんですけどねえ。

以前ある芸能レポーター(元祖ハンカチ王子?恐縮です)が、とある芸能人に、「あいつら(芸能レポーター)は、芸能人に群がるハエのようなものだ。」と言われた際に、「我々は報道マンとして、国民の知る権利に応えているだけだ。」と述べていましたが、芸能レポーターは、報道マンでしょうか?
もちろん、ハエではないけれど・・・。

「知る権利」って、いったい何なんでしょう?
そして、「知る権利に奉仕する」って、どうすることなんでしょうねえ。



何事も「行き過ぎ」は「不粋」。
聞く方、見る方も首突っ込んだら不粋になるような
よそ様の閨事などは、見ても見ぬフリをして
流してしまうような器量は持っておきたいです。
ついつい横目で見てしまう私は修行が足りませんけど。。。(^^)

自由も権利も確かに立派なものですが、
自己の欲望の為にそれを振りかざしては
不粋きわまりないってもんですよね、ほんとに。
「不粋」。
正しくその通りですね。

>ついつい横目で見てしまう私は修行が足りませんけど
私もまだまだ修行が足りません・・・。

憲法の条文において、”自由”や”権利”が謳われている部分には、必ず、「公共の福祉に反しない限りにおいて」という一文が入っているんですけどねえ。
”自由”や”権利”の意味を履き違えている方々がいますね。

私も職業上、気をつけたいと思います。
最近、「報道番組」ってど~でもいぃコトが長い時間とって放送されてる気がします。

○○まさとさんもブログで言ってたケド。
視聴率を意識した報道番組が多いからなのでしょうかね…
仰るとおり、最近の報道番組というのは、事件の本質を見誤っているようなモノが見えますね。

まあ、テレビ局と言えども、民間のイチ企業ですからねえ、広告(CM)収入が無ければ、番組作ることもできないわけですから、視聴率を気にして当然ですから、やはり、見る側の意識と言うものも重要になってくるのでしょうね。

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