”マツモト・バウンド”~bluesが聴こえる~
モーニング娘。 | Home | まだ始まったばかりだけど・・・。
2007/04/04 22:57 | 印刷

留学するのは簡単だけど、解約すると損するんですね。

昨日ニュースで見た方も多いと思いますが、英会話教室のNOVAの”解約清算規定”は特定商取引法違反で無効であるという最高裁の判決がでましたね。

何故、特定商取引法に違反しているのでしょうか?
また、通常、特定商取引法の対象となるものと言えば、電話勧誘や訪問販売により購入した商品というイメージですが、英会話教室も対象になるってのは割と知られていなかったりするんじゃないですかねえ。

特定商取引法には、”特定継続的役務”というものがあって,NOVAのような英会話教室以外にも、エステティック、家庭教師、学習塾、パソコン教室、結婚紹介サービスがこれに当たります。
つまり、これらの契約は特定商取引法の適用があるということですね。だから、クーリングオフできる契約でもあるんです。

でも今回の裁判はクーリングオフの話ではなく、”中途解約時における解約清算金”の話ですね。
本来であれば、原則としてクーリングオフ期間を経過してしまえば、消費者側から一方的な契約解除はできなくなってしまうのですが、この”特定継続的役務”には、消費者側の都合による”中途解約”が認められています。

ただ、この”中途解約”の場合は、業者側が違約金や損害金を請求することを否定しているわけではなく、それらの金額の上限が定められているに過ぎないのです。

では何故今回のNOVAに対しては”違法”という判断が下されたのか?

これはNOVAの営業方法というか、契約方法に原因があるようです。
つまり、今では当たり前のようになった感じですが、”ポイント”や”チケット”を予め購入させる”フリータイム制”ってやつですね。

つまり、消費者に予め”ポイント”や”チケット”を購入してもらい、チケットと引換えに受講してもらったり、受講するとポイントを減数させるっていうシステムですね。

もちろん、”ポイント制”や”チケット制”自体は違法じゃないですが、問題は中途解約したときですね。

NOVAの場合、最初にポイントを購入してもらう際に、値引きキャンペーンなどにより、通常の受講料よりも安く購入してもらうことが多いようです。
(ちなみに今回の原告である男性は1700円ぐらいのポイントを1200円で600ポイント購入したそうです)

NOVAは、中途解約した場合の未使用分ポイント購入費用を返還するにあたり、使用済みポイントをまず計算し、その残額を返還するというやり方をしていたそうです。
そして、一番の問題は、その使用済みポイントを計算する時には、受講生が実際に購入した金額、つまり割引された金額ではなく、本来の金額で計算していたのです。
今回の原告の男性の場合で言えば、使用済みポイントを約1700円で計算していたのです。
原告の男性は600ポイントを購入し、380ポイントほど使用して中途解約しました。男性からすれば、使用済みの金額は、380×1200円で45万6千円。NOVA方式の計算によれば、使用済みの金額は、380×1700円で64万6千円。
つまり、解約による返還金について両者の間には約20万円の開きがあることになります。

今回の最高裁は、特定継続的役務提供契約の解除について特定商取引法が、解除時の精算方法について、消費者の不利になるような計算方法は無効であるとしていることから、NOVAの解約精算規定が違法であると判断したのでしょうね。

こういう話の時によく業者側が言うのが「契約書に中途解約による精算方法は記載してある。契約者だってそれを確認して契約してるはずだ。だから、我々は間違ってない。」ということ。
確かに契約書に記載してあれば、契約者(消費者)だって確認できたはず。なのに消費者側の言い分だけが認められるってことに納得いかないのも良く分かる。
しかし、例えば、精算時の違約金が高額に設定されていたら、中途解約したくても中途解約できなくなってしまう消費者が増えることになる。あくまでも、特定商取引法というのは、消費者を保護する為に存在する法律。

また、”ポイント制”や”チケット制”というのは、「あなたの好きな時、好きな時間だけ受講できる。」というようなキャッチコピーで顧客を集める、いわば営業戦略。
そういう営業方法を採っている以上、それに基づくリスクは業者が負いなさい。っていうのが法的な理論。

NOVAの場合は、経済産業省から契約時における”不実の告知”の疑いがあるとも指摘されています。
”不実の告知”というのは虚偽の内容を説明するというだけでなく、大切なことを契約時に消費者に対して伝えないということも含みます。しかも契約書に書いてあっても実際に直接伝えていなかったら、”不実の告知”があったことになるのです。

私は、”特定商取引法”の理念は間違ってないと思うし、どちらかと言えば、消費者のほうが弱い立場であるだろうと思います。ただ、消費者側も消費者の権利の濫用にならないように努める義務はあると思います。

そして、最も重要なのは、業者さんがもっと”特定商取引法”や”消費者契約法”について理解を深めることではないかと考えます。業者さん側は「知らなかった」では済まされないのです。騙すつもりは全く無いのに結果として騙したことになってしまうことがあるのです。
特に物を売る商売や特定継続的役務を提供する業者さんには、深い理解が求められていると感じます。

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