そんなことを考えるきっかけになった本。

タイトル:動く不動産
作者:姉小路祐
出版社/メーカー:角川文庫
メディア:文庫本
日本の土地制度の矛盾や盲点を突く小説。
とある司法書士に土地の登記に関する依頼が入るところ
から話が展開していきます。
その土地が土地の購入者とは別の個人の名義の登記申請
が行われたというところがポイントになる話。

タイトル:わたしは悪い不動産屋
著者:大倉辰吾
出版社/メーカー:王様文庫
メディア:文庫本
大手不動産販売会社に勤める著者が、悪い不動産屋
の例を様々な事例を挙げて解説している。
さて、私が上記の2冊を読んだのは、ほぼ同じ時期でした。
別に不動産購入の予定があったわけじゃありませんよ。そんな金もないし。
先に「動く不動産」を読みました。こちらは小説なのですが、作者の姉小路さんは司法書士の資格を持っている方なので、法律的なフォローもしっかりとされている内容でした。
手っ取り早く云うと、当時の登記申請手続の盲点を突いたような内容なのですが、要するに不動産の所有者の知らないところで所有しているはずの土地が他人名義に移されてしまう危険性みたいなものを解き明かしています。そんなことが可能なのか?という疑問はありましたけど。
私はこの小説から学んだことは、例えば不動産を購入する場合において、相手方から提示された登記簿をそのまま信用せずに、自分で登記所へ行って登記簿を確認する必要があるなあということ。そして、その場合には所有権についてだけでなく、その他の権利の登記もしっかり確認すべきだということです。そして。もうひとつ感じたことは、人生において最大の買い物となるかもしれない不動産購入なのだから、自分、相手方(場合によっては仲介者である不動産屋)以外の第三者に目的物の登記等を確認してもらう必要があるのではないかなということでした。つまり、もうこれ以上調べることはできないぐらいに調べることが肝要だということです。
続けて読んだ「わたしは悪い不動産屋」は、「動く不動産」を読んだ影響もあって読みました。この本は”不動産屋のこんな言葉に注意せよ!”みたいな内容になっていて、客から金をかすめ取る不動産屋の騙しの手口みたいなものが書かれています。もちろん、この世の不動産屋の全てが悪質であるはずもないことは百も承知の上で、悪質な不動産屋を見抜くコツみたいなものを知るきっかけにはなったと思っています。
ところで、都市部では少しづつですが不動産バブルの気配がしてきました。今後は松本周辺でもゆっくりと、しかし確実に不動産は動き始めることでしょう。そんな時、自分の目の前にいる業者さんが「善」であるか「悪」であるのか見分けることは難しいでしょう。「いい不動産屋さんを選ぶコツ」みたいなマニュアルも沢山出回っていますが、よ~く読んでみると「悪はこうするから、こうしない業者を選べ」っていう内容になってるような気がします。
不動産屋さんに限らず、私は「悪」を知ることが「善」を見つけ出す最善の方法であると思っています。特に自分がその道のプロと対峙する場合は、相手方のほうが一枚も二枚も上手なのです。「悪」を知ることが最大の防御策だと思うわけです。
しかし、私が行き着く結論って、いつも同じですね。結局、しっかりと見て、考え、判断する。分からないことをうやむやにしない。とても当たり前のことですね。
本日のBGM

久保田早紀 / 夢がたり
79年の作品。
「異邦人」による一発屋のイメージが強い彼女ですが、
このアルバムはいいです。もちろん、「異邦人」収録ですが。
とても神秘的なアルバムになっています。
私は「クール・ビューティー」という言葉は彼女にこそ
ぴったりであると思っています。
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小さいころ母が聴いていたのか、私も歌える一曲です。(異邦人)
「善を知るには悪を知れ」
私もそう思います。
この世において知りたくないことも多いですが、
知る勇気も必要ですね。