1階南窓の庇 棟梁による現場制作 | Home | 結露センサ取り付け工事(初日)
2008/05/10 23:59 | 印刷

気密性が高いとは気密性能検査によって得られる数値(すきま相当面積C値)で示される「漏気の少なさ」であると当方では定義しています。この定義には、防湿・透湿に関する規定を含みません。

一般的な高気密の目的として、
 1)隙間風の防止による快適性の向上
 2)隙間風による暖冷房負荷の低減
 3)壁体内結露の防止
 4)設計で意図した換気性能の確保 
をあげる成書*があり、3)の説明として、壁体内結露の防止のために防湿層を設けるのが一般的であり、これを気密層と兼ねるとしています。

このような見解が普及されたため、高気密をめぐる論争の中で、世間一般の理解としては、防湿層(ポリエチレンなどの樹脂フィルム)≒気密層となっているので、高気密=窒息気密など高気密悪玉論として揶揄される背景になっています。

しかし壁構造によっては、防湿フィルムなしで施工しながら、しっかりとした気密(C値2.0未満)を実現することは可能であり、1)2)4)にあげた目的をきちんと達成することができます。

今回の住宅では、それなりに透湿する耐力面材と防水透湿シートを併用して、気密をとっています。このことで、換気性能を確保することが可能と考えています。

しかも1種換気で意図的に(2種換気のように)室内をやや正圧にし、湿気が壁内に押し込まれても、壁全体に平均的な透湿性があるため、湿気流入の一点集中がおきません。
(一方、普通の合板で気密をとった場合は、面材接合部の隙間やピンホールに水蒸気が殺到して、結露発生のリスクが高まります)

これらの透湿建材を使用した場合も、断熱施工が不十分だったり、壁内通気が存在したり、また何より選んだ断熱材の湿度緩衝性能が悪いと結露の危険が高くなります。(続く)



*文献:「室内空気質環境設計法」30p日本建築学会編・技報堂出版2005年

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