アルプス公園なんて久しぶり。高校を卒業して以来かな。
久々に松本に帰郷した私は今、中古で買った軽自動車のハンドルを握っている。高校を卒業して、短大の東京へ。そして就職、スピード結婚。ずっと松本から離れていた。それなりに楽しかったけど、つらいこともあった。離婚して松本に帰ってきたのが半年前。実家に戻ったけど、居心地が悪くて一人暮らしを始めたのが3ヶ月前。移動に不便なので車を買ったのが1ヶ月前。この1ヶ月、仕事が終わり、暇さえあればハンドルを握って市内をぐるぐる回っていた。
そんな私が、アルプス公園へ行こうと思ったのは、ささいなきっかけからだった。
先週末、松本城のお堀をぶらぶら歩いていると、むちゃくちゃ好みの男性がいた。軽すぎず固すぎず、ハンサムでないけど小奇麗な感じ。男友達と散歩の途中らしい。さりげなく近寄って会話に耳を傾けると「来週アルプス公園でイベントが----絶対行く----」と聞こえてきた。絶対お近づきになってやる、と心に決めた。
この惚れっぽいのが私の弱点だ。過去、この勢いで結婚して成田離婚だもの。
でも、惚れっぽいのはどうやったら直るのだろう。
そんなの無理無理。それに、私らしくないじゃん。
そんなわけで、ハンドルを握っている私がいる。もちろん、策略も練ってきた。女一人でアルプス公園って、無茶苦茶不自然じゃない? タソガレにきました、って感じで。そんなわけで、高校時代の親友のマユに犬を貸してもらう予定になっている。とりあえず、駐車場で犬を受け取り、散歩をしつつターゲットを
探し出す、ってね。今日は一日がかりの予定だから、お昼のサンドイッチもしこたま作ってきた。コーヒーも自分でドリップして。だって、もし彼とお近づきになってお昼を一緒に、なんて展開になるかもしれないからね。
アルプス公園の駐車場に車を止め、マユを待つ。
今日はイベントというだけあって、車が多い。特に家族連れ。ひとりポツンと公園入り口に立っていると、不審な目で見られるような気がして気が引ける。
「ケイコさん?」
おもむろに声をかけられて、振り返ると、そこにはなんと!
彼がいた。ターゲット発見。
しかも、私の名前、知ってるし。
「はい?」
とりあえず疑問形で回答。
「えーっと、姉からムクを渡すようにって言われてるんですが」
彼の手からのびる紐の先にはポメラニアンが。
「も、もしかして、マユの弟? タケル君?」
「そうですよう。ケイコさん、かわってないねですね。そのボケっぷり」
タケルだったのか。一目惚れの相手は。
不覚。
「はい、どうぞ」
タケルはポメラニアンを渡そうとした。が。
「うわ、無理か」
凄まじい勢いで吠える犬。さては、こいつはメスか?
「どうしようか。ケイコさん、ポメ買おうか迷っていてお試し犬にってことでムクの散歩したいんだよね」
マユめ、そんなこと言ったのか。
「う、うん。でも、無理かも」
「無理じゃないよ。うちのムクだって、慣れれば吠えなくなるさ。よければ俺、散歩つきあおうか」
「え?」
「いや?」
いやじゃない。
「じゃあ、お願いしよっかな」
軽く言って、実は心臓ばくばく。
「じゃ、行こう」
そういって、一緒に公園への一歩をふみだした。
終わり♪
---------------
この物語はフィクションです。
こんな感じのロマンスをサクっと書いてみましたが、いかがでしたでしょうか。
28日はですね、行けないのです。地区の行事があって、そっちに出ないといけないのですよ。残念!
またの機会があったら、是非参加したいです!
コメント追加

ステキな出会いがたくさん生まれるとよいな~
いつまでもバクバクドキドキしたいですよね♡
kanakoさんもイベント
ぜひ参加してくださいな。